2025年3月時点の首都圏狙い目は横浜・川崎エリア
毎年首都圏の不動産価格は上昇しています。
それは土地の価値と建築資材やそれに伴う人件費の増加による値上がりなのでバブルのような大暴落などが起こる可能性は限りなく低いと言えるでしょう。
この値上がり傾向が強いタイミングではすでに高くなりすぎて手が出なくなっているエリアもすでに存在してます。
この不動産価格が値上がっているタイミングでまだ値上がりが抑制された価格で不動産が販売されているエリアが『横浜・川崎エリア』です。
この2エリアは首都圏に隣接している事もあり人口の流入が今後も見込める場所となっています。
理想を言えば東京23区が望ましいですが、23区内はどこも値上がっており平均価格は1億円を超えています。
この価格帯までまだ行っていない場所が横浜・川崎の2エリアなのです。
では、この2エリアがなぜ狙い目なのかを次の章から解説をしていきます。
2024年までの首都圏の新築マンション価格の推移まとめ
まずは 首都圏全体での不動産価格の推移を見てきましょう。
コロナが落ちつき市場が正常に戻り始めた2021年~2024年までの新築マンションの価格の推移を首都圏エリア別に比較してみました。
2024年 | |||||
エリア | 首都圏全体 | 東京23区 | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 7,820万円 | 11,181万円 | 6,432万円 | 5,689万円 | 5,542万円 |
㎡単価 | 117.7万円 | 171.0万円 | 98.1万円 | 80.9万円 | 84.9万円 |
販売戸数 | 23,003戸 | 8,275戸 | 4,917戸 | 4,457戸 | 3,313戸 |
2023年 | |||||
エリア | 首都圏全体 | 東京23区 | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 8,101万円 | 11,483万円 | 6,069万円 | 4,786万円 | 4,870万円 |
㎡単価 | 122.6万円 | 172.7万円 | 93.2万円 | 70.2万円 | 76.7万円 |
販売戸数 | 26,873戸 | 11,909戸 | 5,962戸 | 3,703戸 | 3,030戸 |
2022年 | |||||
エリア | 首都圏全体 | 東京23区 | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 6,288万円 | 8,236万円 | 5,411万円 | 4,603万円 | 5,267万円 |
㎡単価 | 95.1万円 | 128.8万円 | 81.6万円 | 66.2万円 | 77.7万円 |
販売戸数 | 29,569戸 | 10,797戸 | 7,403戸 | 4,293戸 | 4,716戸 |
2021年 | |||||
エリア | 首都圏全体 | 東京23区 | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 6,260万円 | 8,293万円 | 5,270万円 | 4,314万円 | 4,801万円 |
㎡単価 | 93.6万円 | 128.2万円 | 78.0万円 | 61.2万円 | 70.7万円 |
販売戸数 | 33,636戸 | 13,290戸 | 8,609戸 | 4,365戸 | 4,451戸 |
2023年の値上がりは三田ガーデンヒルズの販売が押し上げ要因
過去の価格推移を見てみると2023年~2024年にかけて東京23区の平均価格が2.6%減っていますが、これは2023年2月に販売開始された『三田ガーデンヒルズ』が2023年度の平均価格を押し上げたのが要因だと考えられます。
三田ガーデンヒルズは三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンスが38年ぶりに共同で開発した大規模分譲マンションです。
港区三田で建てられたこのマンションは敷地面積25,246.57 m²の広大な土地に総戸数1,002戸、坪単価922万円~の超高級マンションとなっています。
こういった大型企画の販売があった年度は平均価格が全体的に上昇する傾向があります。
新築マンションは首都圏全体で14.4%の供給減
新築マンションの供給数は全体を通して減少しています。
これは建築材料費の高騰とそれにかかわる人件費の上昇、つまり建築コストの上昇が原因と思われます。
2020年から資材の高騰は2025年3月現在まで続いており今後も高騰し続ける事が予測されます。
出典元:日本建築連合会より
出典元:日本建築連合会より
これだけ建築コストが上がり続けている状況なので既存の価格での企画時点での価格の販売は難しく新築マンションの供給戸数は減っています。
東京23区は平均販売価格が1億円越え
元々の土地の価値も高く、人口も1,400万人を超えている東京都の中心である23区の価値は安定して上昇しています。
23区だけでの供給戸数も前年比30.5%減となっていて、価格の減少も三田ガーデンヒルズの影響と考えるのが自然でしょう。
先の章でも紹介した通り建築コストの上昇もあり今後発売される新築マンションもおそらく高くなっている事が予想できます。
ここまでの値上がりをしてしまうと、一般の方が23区内で新築マンションを購入するのはかなり難しいと言えるでしょう。
2025年は首都圏エリアではどこがいい?
理想は東京23区内が良いでしょう。
東京23区はどこも土地の価値が上昇しており資産価値の維持がしやすい場所となっています。
しかし、先の章でも紹介した通り23区の新築マンションの平均価格は1億円を超えています。その場合『購入』となると頭金で2割~5割、つまり1億円の物件に対して現金で2,000万円~5,000万円が必要になるという事です。
それだけの現金を用意するという事は一般の方にはハードルが高いかと思います。
不動産購入時に資本に余裕がある方は迷わず東京23区で購入することをおススメします。
東京23区以外の首都圏エリアの比較
では首都圏の東京23区を除いた神奈川・千葉・埼玉の3エリアの中ではどうなのでしょうか?
比較表を見てみましょう
2024年 | |||
エリア | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 6,432万円 | 5,689万円 | 5,542万円 |
㎡単価 | 98.1万円 | 80.9万円 | 84.9万円 |
販売戸数 | 4,917戸 | 4,457戸 | 3,313戸 |
2023年 | |||
エリア | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 6,069万円 | 4,786万円 | 4,870万円 |
㎡単価 | 93.2万円 | 70.2万円 | 76.7万円 |
販売戸数 | 5,962戸 | 3,703戸 | 3,030戸 |
2022年 | |||
エリア | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 5,411万円 | 4,603万円 | 5,267万円 |
㎡単価 | 81.6万円 | 66.2万円 | 77.7万円 |
販売戸数 | 7,403戸 | 4,293戸 | 4,716戸 |
2021年 | |||
エリア | 神奈川 | 千葉 | 埼玉 |
平均価格 | 5,270万円 | 4,314万円 | 4,801万円 |
㎡単価 | 78.0万円 | 61.2万円 | 70.7万円 |
販売戸数 | 8,609戸 | 4,365戸 | 4,451戸 |
2021年~2024年までの変動率一覧
平均価格上昇率 | ||
順位 | エリア | 上昇率 |
1位 | 千葉 | +24.20% |
2位 | 神奈川 | +18.10% |
3位 | 埼玉 | +13.40% |
㎡単価上昇率 | ||
順位 | エリア | 上昇率 |
1位 | 千葉 | +32.10% |
2位 | 神奈川 | +20.50% |
3位 | 埼玉 | +20% |
基準地価※2025年3月時点 | ||
順位 (全国順位) | エリア | 基準地価平均 |
1位 (3位) | 神奈川 | 32万4,951円/㎡ |
2位 (8位) | 埼玉 | 15万6,129円/㎡ |
3位 (9位) | 千葉 | 12万3,610円/㎡ |
平均価格の上昇率と㎡単価の上昇率は1位千葉県、2位神奈川県、3位埼玉県となりましたが基準地価で見てみると1位の神奈川県が2位の埼玉県の2倍以上となっています。実際の平均価格・㎡単価もともに神奈川エリアが一番高くなっています。
安定した価値が維持されているのは神奈川エリア
先の章で紹介した通り安定した資産価値が維持されているのは神奈川エリアとい事が解りました。
しかし、神奈川エリアの中でもどこでもいいという訳ではありません。
どこが人口が多くいるエリアなのかという事が重要になってきます。
神奈川県の人口密度について見てみましょう。
神奈川県内で人口密度が1万人以上のエリアは川崎市・横浜市に限定されています。
東京都内での家賃の上昇により所得の低い単身世帯が比較的家賃が安く、交通利便性の良い川崎・横浜エリアに移住するという動きの結果、東急線沿線に人口が集中したものと思われます。
不動産は賃貸需要が無ければ家賃収入を得続けるというのは困難になってきます。人口が多いエリアであればあるほど安定した賃貸需要が見込めます。
つまり、この川崎市・横浜市の2エリアが狙い目エリアであると言えるでしょう。
まとめ
- 2025年3月時点での狙い目エリアは横浜・川崎エリア
- 理想は東京23区だが平均価格は1億円を超えている
- 不動産の値上がり要因は建築コストの増加が原因
- 神奈川県内の人口密度10,000人を超えるエリアが狙い目