「銀行に置いているお金の価値が、なんだか目減りしている気がする」——物価が上がり続ける今、そう感じている方は多いのではないでしょうか。将来の年金への不安も重なり、「株や投資信託だけでいいのか」と考え始めた方もいるはずです。
そんな中で、いま静かに注目されているのが東京23区の都心不動産です。理由は2つあります。ひとつは、2026年から2030年代にかけて、東京の価値を塗り替えるメガ再開発が次々と控えていること。もうひとつは、都心の実物不動産がインフレに強く、しかも”保険”や”私的年金”の役割まで担えるという点です。
結論から申し上げると、再開発は「そのビルが建つ場所」だけでなく、周辺エリアや沿線の価値まで面で押し上げ、賃貸需要と資産価値を底上げします。そして、その再開発の恩恵を受ける都心の優良物件を、団体信用生命保険(団信)と組み合わせて持つ——これが、セットライフエージェンシーの提案する「不動産保険運用®」の考え方です。
ただし、「再開発エリアなら何でも上がる」という単純な話ではありません。この記事では、公的データとディベロッパーの公式情報だけを根拠に、以下の4点をリスクも含めて正直にお伝えします。
- ① なぜ今の東京23区なのか
- ② 再開発が資産価値を上げる”仕組み”
- ③ インフレに強い理由
- ④ それが年金・保険の不安にどう答えるのか
ぜひ最後までご覧ください。
1. 【なぜ今か】人口減少時代でも、東京都心に人と企業が集まり続ける理由
結論から申し上げると、日本全体が人口減少に向かう中でも、東京23区、とりわけ都心部には人と企業が集まり続けています。なぜならば、再開発によってビジネス拠点が再編・強化され、そこで働く人・訪れる人の流れが太くなり続けているからです。
まず人の流れです。総務省の住民基本台帳人口移動報告によると、2025年の1年間で東京都は6万5,219人の転入超過(全国最多)、うち23区(特別区部)だけで約5万3,899人の転入超過でした。日本の総人口が前年から約53万人減る中でも、東京への一極集中は続いています。
そして企業と就業の流れです。後の章で見る通り、2026年以降の都心再開発では、大規模なオフィス・商業・ホテル・住宅が一体で供給されます。ここに国内外の企業や人材が集積すれば、そのエリアで働く人(就業人口)・昼間人口が増え、職住近接の住まいを求める賃貸需要が生まれます。単身のビジネスパーソンから、共働きで世帯年収の高いパワーカップルまで——空室リスクを下げる、質の高い借り手が厚くなるのです。

この章のポイント
- 日本は人口減少でも、東京23区は転入超過(2025年・全国最多)が続いている。
- 再開発は「働く場所」を強化し、そこに住みたい人の需要を生む。人口という”量”だけでなく、就業・昼間人口という”エンジン”を見ることが重要。
- 職住近接を求める単身者・パワーカップルの需要は、都心の賃貸物件にとって下支えになる。
※賃貸需要は立地・物件・価格で大きく変わります。エリアや物件ごとの個別判断は、後述の無料相談でご確認ください。
2. 【全体像】2026〜2030年代、東京23区を変える「3つのメガ再開発」
結論から申し上げると、2026年から2030年代にかけて、東京23区では都市の価値を塗り替える規模の再開発が立て続けに完成・始動します。ここでは、資産形成の観点でとくに影響が大きい3つの核を、公式情報にもとづいて押さえておきましょう。
① 品川・高輪ゲートウェイ(2026年〜)
JR東日本が約6,000億円を投じた大規模複合都市「TAKANAWA GATEWAY CITY(高輪ゲートウェイシティ)」が、2026年3月28日にグランドオープンしました。品川〜田町の一帯が、国際交流とビジネスの新拠点に生まれ変わります。さらにこのエリアには、リニア中央新幹線の品川始発、東京メトロ南北線の品川延伸(2030年代半ばの開業予定)、羽田空港アクセス線(開業目標を2031年度から2032年3月期へ見直し、想定投資額2,800億円)、環状第4号線(整備が進行中)と、交通インフラの計画が幾重にも重なります。
② 東京駅・日本橋の超高層化(2027年〜2028年)
中央区・千代田区でも、日本の中枢機能を強化する再開発が完成期を迎えます。三井不動産・野村不動産による「東京ミッドタウン日本橋」(メインタワー「日本橋野村三井タワー」高さ284m)は、2026年9月末に竣工し、2027年秋にグランドオープン予定。最上級ホテル「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」や賃貸レジデンスを備えます。さらに東京駅前・常盤橋では、三菱地所による「Torch Tower」(高さ約385m、地上62階)が2028年5月末に竣工予定で、完成すれば日本一の高さになります(参考:2023年竣工の麻布台ヒルズ森JPタワーは325m)。
③ 築地市場跡地の本格開発(2030年代前半〜)
中央区の築地市場跡地では、三井不動産を代表企業とする11社のグループが、総事業費約9,000億円を投じる「築地地区まちづくり事業(ONE PARK×ONE TOWN)」を推進します。活用都有地面積は約19万㎡。約5万人収容のマルチスタジアムやMICE施設、ホテル、レジデンスなどを整備し、2029年度に一部先行開業、2030年代前半に街びらきを目指します。湾岸と都心を結ぶ新たな動線が生まれ、周辺の価値を押し上げると期待されています。

表1:東京23区の主要メガ再開発(2026〜2030年代)
| プロジェクト | エリア | 主な時期 | 規模・特徴 | 事業者 |
|---|---|---|---|---|
| TAKANAWA GATEWAY CITY |
品川・高輪 (港区) |
2026年3月 開業 |
約6,000億円。国際交流・ビジネス拠点。 リニア/新線が集中 |
JR東日本 |
| 東京ミッドタウン 日本橋 |
日本橋 (中央区) |
2027年秋 開業予定 |
メインタワー284m。 ホテル・賃貸レジデンス・MICE |
三井不動産 ・野村不動産 |
| Torch Tower (TOKYO TORCH) |
常盤橋 (千代田区) |
2028年 竣工予定 |
約385m・62階、竣工で日本一。 ホテル・住宅・ホール |
三菱地所 |
| 築地地区 まちづくり |
築地 (中央区) |
2030年代 前半〜 |
約9,000億円。 5万人級スタジアム・MICE・住宅 |
三井不動産 ほか11社 |
※時期・規模は各事業者の公表情報にもとづく計画値で、今後変更される可能性があります。 ※出典元:JR東日本、三井不動産・野村不動産、三菱地所、東京都都市整備局の各公式リリース
3. 【メカニズム】再開発はなぜ資産価値を上げるのか?“点”ではなく”面・沿線”で効く
ここは、多くの「再開発エリアは上がる」という記事が語らないこの記事の核心です。結論から申し上げると、再開発が資産価値を押し上げるのは、その建物(点)だけでなく、周辺エリアや沿線(面)に効果が広がるからです。仕組みを3つの経路に分解して見てみましょう。
経路①:就業人口が増え、職住近接の賃貸需要が生まれる
大規模オフィスができれば、そこで働く人が集まります。通勤時間を惜しむビジネスパーソンやパワーカップルは、その周辺や乗り換えの少ない沿線に住まいを求めます。“働く場所”の強化が、“住む場所”の需要を生む——これが賃貸の空室リスクを下げる、最も本質的な経路です。
経路②:交通インフラで、沿線まで利便性が”面”で上がる
再開発には新駅・新線・道路整備が伴うことが多く、その恩恵は再開発地の外にも広がります。高輪ゲートウェイ周辺で見た南北線延伸・羽田アクセス線・環状4号のように、沿線やアクセスが向上したエリア全体の住みやすさ(=賃貸需要)が底上げされます。だからこそ、「再開発ビルそのもの」より、「その恩恵が及ぶ好立地の住まい」に目を向ける発想が有効です。
経路③:希少な新築が高価格を作り、既存の資産価値を底上げする
都心では用地が限られ、新築マンションの供給はむしろ減っています。建築費・人件費の高騰も重なり、新築価格は歴史的な高水準にあります。この「高い新築」が価格の基準を引き上げることで、周辺の築浅・中古マンションの資産価値も下支えされます。
“点”で買わず、“面・沿線”で選ぶ
- 狙うべきは「再開発ビルそのもの」ではなく、その恩恵(就業需要・交通利便)が及ぶ好立地の住まい。
- 再開発は賃貸需要(空室しにくさ)と資産価値(下がりにくさ)の両方に効く。
- ただし、恩恵の大きさはエリア・物件で差が出ます。「どの再開発の、どの範囲が効くのか」の見極めが物件選びの分かれ道です(第5章のリスクも必ずご確認ください)。
メガ開発だけではない|“下町・周辺区”にこそ広がる再開発と、底堅い賃貸需要
再開発は、都心のメガプロジェクトだけの話ではありません。むしろ、価格がまだ手の届きやすい下町・周辺区でこそ、駅前の一変や新線によって”面”の価値が底上げされ始めています。都心5区より取得しやすく、しかも需要の裏づけもある——ここは見逃せない狙い目です。実際に、いま大きく動いている3つのエリアを見てみましょう。
葛飾区・京成立石
昔ながらの商店街と”せんべろ”で知られるこの駅前で、いま3つの再開発が同時に進んでいます。北口(約2.2ha)には高さ約125m・710戸のタワーマンションと、駅前に移転してくる葛飾区の新庁舎(2030年度移転予定)、交通広場が一体で整備されます。南口でも、西地区に約700戸(地上34階)、東地区に約440戸(地上32階)のタワーマンション計画が進行中です。さらに京成押上線(四ツ木〜青砥)の高架化が2030年度末に完了予定で、11か所の踏切がなくなり駅の南北がつながります。京成立石は押上まで約11分、日本橋まで約21分。“下町”が、区役所も集う駅前拠点へと生まれ変わります。
大田区・蒲田
JR・東急蒲田と京急蒲田を結ぶ新空港線(蒲蒲線)が、2025年10月に整備の許可(速達性向上計画の認定)を取得しました。開業は令和20年代前半の見込みで時間はかかりますが、実現すれば東急東横線・東京メトロ副都心線などと直通し、渋谷・新宿・池袋・埼玉方面や羽田空港へのアクセスが大きく向上します。大田区の試算では、開業後10年間の経済波及効果は区内で約5,700億円(広域では約1兆200億円)。
あわせて蒲田駅周辺の再編や、JR蒲田駅前のホテル計画(2027年開業予定)も動いています。城南エリアの中でも“値ごろ感”のある築浅マンションが豊富で、品川駅へ6〜9分という職住近接の需要を受けるのが大田区の強みです。
中野区・中野駅周辺
「100年に一度」と呼ばれる11の事業が同時進行する、いま最も変化の大きい駅のひとつです。中央線で新宿まで数分という利便に、駅前の全面刷新が重なります。807戸の大規模レジデンス「パークシティ中野」は2026年4月に竣工し、順次入居が進んでいます。西口に直結する新駅ビル・南北通路は2026年12月に開業予定(南北通路・西改札12月6日、駅ビル「アトレ中野」12月9日)で、さらに区役所東側では48階・約1,020戸の中野区最高層タワー(2034年竣工予定)も控えます。1世帯あたり人員が約1.66人(2020年)と23区でも指折りに小さく、単身賃貸の地盤が厚いエリアです。
表:下町・周辺区で進む主な再開発
| エリア | 主な再開発(規模) | 交通の追い風 | 竣工・開業の目安 |
|---|---|---|---|
| 葛飾区・立石 | 駅前3地区でタワマン+区役所移転 (710/約700/約440戸) |
京成押上線 高架化 (踏切11か所解消) |
2030年度末〜 2030年代前半 |
| 大田区・蒲田 | 蒲田駅周辺再編 +駅前ホテル計画 |
新空港線(蒲蒲線) =東横・副都心線直通/羽田 |
ホテル2027/ 新線 令和20年代前半 |
| 中野区・中野駅 | 11事業 (807戸竣工・48階1,020戸ほか) |
中央線で新宿へ数分 +西口駅ビル新設 |
駅ビル2026年12月/ 最高層2034 |
※規模・時期は各区・事業者の公表計画で、変更の可能性があります。
なぜ下町・周辺区の賃貸需要は底堅いのか——3つの数字
再開発という”将来の材料”に加えて、これらの区にはいまの賃貸需要を支える数字があります。ポイントは次の3点です。
- ① 単身世帯が増える
- ② 賃料が都心より割安で取得しやすい
- ③ その結果、利回りが取りやすい
表:下町・周辺区の賃貸需要データ(都心との比較)
| 区 | 単身世帯の増加(2020→2040) | シングル賃料(坪単価, 2025) |
|---|---|---|
| 中野区 | +4.29% | 14,128円 |
| 大田区 | +11.34% | 13,652円 |
| 葛飾区 | ― | 12,812円 |
賃料坪単価=野村不動産ソリューションズ「マンション賃料相場分析 東京23区」(2025年)。数値は概算・目安で、区内でも立地により大きく異なります。特定物件の値上がりを保証するものではありません。
表の読み方——中野・大田・葛飾は単身世帯がしっかりプラスを保ちつつ、賃料坪単価が14,000〜12,000円台と割安です。葛飾では金町など下町各駅で単身向け賃料の上昇も見られます。都心の賃料は坪18,000円前後の水準にあり、下町・周辺区との価格差は明確です。「増え方の大きさ」ではなく「需要はあるのに、まだ取得しやすい」——これが下町・周辺区の強みです。
さらに、この需要を構造的に下支えするのが供給側の事情です。東京23区では、大田区・葛飾区・中野区・港区・品川区・中央区を含む多くの区で単身者向けマンションの建築規制があり、一定の広さの土地がないと新規開発ができません。これに資材高騰が重なり、首都圏の新築マンション発売戸数は近年減少傾向が続いており、2025年の発売戸数は1973年の調査開始以来で最少を更新しました。人口は増加傾向にある一方で新規供給は絞られており、この需給の歪みが、既存・築浅の単身向け物件の価値と稼働を下支えするのです。
ただし正直にお伝えすると、下町・周辺区は取得しやすさ(価格)と将来性のバランスが魅力である一方、開業が10年以上先の計画(蒲蒲線など)や、白紙になった計画(後述)もあります。だからこそ”完成を待つ”のではなく、交通・人口・再開発という需要の裏づけを確認して選ぶことが肝心です。
4. 【インフレ耐性】現金が目減りする時代、都心の実物資産が「価値のものさし」になる
結論から申し上げると、物価が上がるインフレ局面では、現金・預金は実質的な価値が目減りする一方、都心の実物不動産は価格・賃料の上昇を取り込みやすいという特徴があります。なぜならば、不動産は「モノ(実物資産)」であり、物価とともに価値が動きやすいからです。
まず、「現金を置いておくだけで目減りする」という事実
2025年の全国の消費者物価指数(CPI)は、総合で前年比+3.2%でした(総務省)。一方、銀行の預金金利は普通預金で年0.182%、1年ものの定期預金でも年0.253%程度にとどまります(日本銀行、2025年)。差し引きすると、現金・預金の「実質金利」はおよそ年マイナス3%。つまり、銀行に置いておくだけで、1年で約3%分の購買力が静かに失われている計算になります。
東京23区の不動産は、物価上昇を上回るペースで動いてきた
では、都心の実物資産はどうでしょうか。物価上昇率(約3%)をはっきり上回るペースで推移してきました。
表2:東京23区に見る「実物資産 × インフレ」の実データ
| 指標 | 推移 | 出典 |
|---|---|---|
| 消費者物価指数(全国・総合) | 2025年 前年比 +3.2% | 総務省(2026年公表) |
| 普通預金/定期預金金利 | 年0.182%/0.253% → 実質金利は約 −3% |
日本銀行(2025年) |
| 23区の住宅地地価(前年比) | 2023年+3.4%→2024年+5.4% →2025年+7.9%→2026年+9.0% |
東京都財務局・国交省 地価公示 |
| 23区の新築マンション平均価格 | 約1億3,613万円 (2025年、前年比+21.8%、3年連続1億円超) |
不動産経済研究所(2026年公表) |
| 分譲マンション賃料(首都圏) | 2023年3,512円→2024年3,603円 →2025年3,803円/㎡(+5.6%) |
東京カンテイ |
※数値は調査主体・時点により異なる実績・概算です。将来の価格・賃料を保証するものではありません。
地価も、新築価格も、そして家賃も上がり続けています。現金の価値が目減りするのと反対の方向に、都心の実物不動産は動いてきたわけです。国土交通省も、都市部の利便性の高いマンションへの需要が地価を押し上げていると分析しています。加えて不動産経済研究所は、資材・人件費の高騰が新築価格に直接反映され、しかも建設コスト増で新規供給がむしろ絞られている(首都圏の新規発売戸数は歴史的な低水準)と指摘します。「価格を押し上げる力」と「供給が増えにくい希少性」が同時に働いているのが、いまの都心なのです。
もちろん、「不動産だから絶対に値下がりしない」わけではありません(第5章で正直にお伝えします)。それでも、インフレへの備えという観点で、都心の実物資産は現金・預金にない役割を持つと言えます。
首都圏の資産価値の推移は、詳しくは『なぜ都内の不動産が高騰しているのか?東京都23区における5年間の坪単価推移をまとめてみた』の記事でもご紹介していますので、こちらをご覧ください。
5. 【正直なリスク】再開発は万能ではない|4つの注意点を直視する
結論から申し上げると、「再開発エリアだから必ず儲かる」という考え方は危険です。読者の判断材料として、あえて注意点を4つ、正直にお伝えします。
① 期待はすでに価格に”織り込まれている”ことがある
有名な再開発の周辺は、計画が発表された時点で地価に期待が織り込まれ、すでに高くなっている場合があります。「これから上がる」と「もう上がった」を見分ける必要があります。
② 竣工の遅延・計画変更は「当たり前」に起きる
大規模再開発は工期が長く、竣工時期が後ろ倒しになるのはむしろ通常のことです。実際、東京ミッドタウン日本橋は竣工が当初計画から約半年遅れ、Torch Towerも数か月〜1年ほど後ろ倒し(高さも計画途中で390m→385mに修正)、麻布台ヒルズに至っては全体竣工が約2年7か月遅れました。
さらに、計画そのものが白紙に戻ることもあります。中野駅前の目玉だった「中野サンプラザ跡地」の超高層計画(約262m)は、工事費の大幅増を理由にいったん白紙となり、見直しが進んでいます。背景には、資材・人件費の高騰、建設業の時間外労働規制(2024年問題)、都市インフラ工事との調整があります。「計画」はあくまで計画——竣工前提で高値づかみをしない冷静さが要ります。
なお、こうした遅延は投資家にとって悪い話ばかりではありません。竣工時期が分散したことで、かつて懸念された「2025〜2026年のオフィス大量供給」による供給過剰リスクはむしろ平準化される方向に働いています。
③ 都心の新築は利回りが低くなりやすい
価格が高い都心の新築は、家賃収入に対する表面利回りが低くなりがちです。「値上がり益(キャピタルゲイン)」だけを狙うと、価格の調整局面に振り回されかねません。だからこそ、後述の家賃収入(インカムゲイン)と保険機能を軸にした持ち方が重要になります。
④ 金利は上昇局面にある
金利は上昇局面にあり、借入コストや不動産価格に影響します。ただし影響の出方は属性・借入条件で異なります。金利は冷静に注視しつつ、長期で資産を守るのは金利以上に「需要(空室にしないこと)」という本質を外さないことが肝心です。
リスクを踏まえた”守りの発想”
- 再開発の”物語”に乗るのではなく、恩恵が実際に及ぶ立地を、データで選ぶ。
- 値上がり益に賭けるのではなく、家賃収入で着実に回り、万一に備える設計にする(次章)。
- 融資・与信の面は、詳しくは『不動産投資で金融機関から融資を受けるための2つの条件』の記事でもご紹介していますので、こちらをご覧ください。
※金利・融資条件・税制・不動産価格は経済情勢や制度改正で変動します。本記事は執筆時点の一般情報であり、将来を保証しません。
6. 【本命】不動産保険運用®|私的年金+「生命保険に近い保障」という二重の備え
ここまでの「再開発 × インフレ耐性」を、年金・保険の不安への答えに変えるのが、セットライフエージェンシーの提案する「不動産保険運用®」です。結論から申し上げると、都心の収益不動産を団体信用生命保険(団信)と組み合わせて持つことで、ひとつの資産に「私的年金の役割」と「生命保険に近い保障の役割」の2つを期待するという考え方です。
大切なのは、ここを”うまい話”にしないことです。この章では、期待できる効果と、契約前に必ず知っておくべき条件・注意点を、同じ重さでお伝えします。
役割①:私的年金の”代わり”としての家賃収入(平時)
ローンを家賃収入で返し終えれば、その後は家賃が手元に残り、公的年金を補う”もうひとつの収入”として活用が期待できます。インフレ局面では家賃も上がりやすいため、実物資産ならではの耐性も見込めます。ただし、これは定額でも無リスクでもありません。建物の経年による賃料下落、空室、修繕積立金の増額、金利上昇などで、月々の収支は当初想定を下回り、手出しが発生することもあります。「一生涯そのまま入り続ける固定収入」ではない、という前提が出発点です。
役割②:団信による”生命保険に近い”保障(万一のとき)
不動産投資ローンには通常、団体信用生命保険(団信)が付きます。契約者に万一のことがあった場合、団信の保険金がローンの残債に充当され、残債が完済されます。その結果、ご家族には”無借金の収益不動産”(家賃が入り続ける資産)が残ります。近年は、がん保障などを手厚くした団信もあります。

ただし、団信は一般の生命保険とは仕組みが異なります。契約前に、次の点をご理解ください。
- 保険金はご遺族に現金で直接支払われるのではなく、金融機関への残債返済に充当されます。 遺されるのは「不動産」であり、葬儀費用や納税資金として即座に使える「現金」ではありません(不動産の現金化には数か月以上かかることがあります)。
- 団信の保険料相当額は金利に含まれるため、一般の生命保険料控除の対象外です。
- 保障額はローン残債に連動して逓減し、完済すれば保障も終了します。
- がん団信・疾病特約には、責任開始から一定の免責期間(90日程度)が設定されていることが多く、この間の診断確定は対象外となる場合があります。上皮内がんなど対象外の病変があることや、加入年齢の制限(例:50歳以下)、疾病特約付加による金利の上乗せが生じる場合があります。上乗せ幅は金融機関・特約内容によって異なり(無料の特約から年0%台後半まで幅があります)、金利上乗せがある場合は35年返済で総返済額が数十万〜数百万円増えることもあるため、事前のシミュレーションが欠かせません。
「生命保険の”代わり”」をどう考えるか
団信は生命保険に近い備えになり得ますが、生命保険を完全に置き換えるものではありません。両者は「遺されるもの(不動産か現金か)」「換金のしやすさ(流動性)」「所有に伴うリスクの有無」で性質が異なります。医療費・当面の生活費・相続の納税資金など”すぐ使える現金”が必要な備えは、引き続き生命保険や預貯金の役割です。
- できるのは、団信で死亡保障が一部重なる分、現在の生命保険の重複部分を見直してスリム化できる余地があるかを確認することまで。既存の保険を解約すべきかどうかは、保険の専門家にご相談ください(当社は保険の解約をおすすめする立場にはありません)。
- 年収600万〜900万円以上で、税負担や年金・インフレに不安を感じ始めた方には、実物資産+保障機能という組み合わせが、株式・投資信託にない”守り”を補います。
- 頭金を抑えて始められる場合がありますが、登記費用・事務手数料・各種税・火災保険料などの諸費用は別途必要で、融資の可否・条件は年収や勤務先などの審査によります。「誰でも自己資金ゼロ」ではありません。
※団信への加入・特約付加は新規融資または借り換え時のみ可能で、返済途中の加入・変更・解約は原則できません。保険金は金融機関の残債返済に充当され、ご遺族に現金が直接支払われる仕組みではありません。がん保障等には免責期間・対象外の病変・年齢制限・金利上乗せがある場合があります。家賃収入を年金代わりに活用する場合も、賃料下落・空室・修繕費・金利上昇等により収支が想定を下回ることがあります。「頭金0円」は提携フルローン利用時に限られ、諸費用が別途発生し、金融機関の審査結果によっては自己資金の充当や融資の非承認となる場合があります。
「不動産保険運用®」の詳しい仕組みは『不動産保険運用®とは』のページでご紹介しています。給与所得の節税(損益通算)とあわせた考え方は『不動産の赤字を他の所得と相殺する損益通算とは?』もご覧ください。
7. 【戦略】再開発の恩恵を取りにいく物件選びと、セットライフエージェンシーの役割
ここまでで、「再開発が資産価値と賃貸需要を面で押し上げること」「都心の実物資産がインフレに強いこと」「それを不動産保険運用®で”年金+保険”に変えられること」が見えてきたはずです。あとは、その恩恵を実際に受けられる物件をどう選ぶかです。
結論から申し上げると、鍵は「物件選定力」と「運用の仕組み」の2つです。
① 都心と、再開発が進む準都心・下町の”好立地”に絞る
再開発の恩恵が及ぶ好立地で、将来の売却(出口)時にも買い手がつきやすい流動性の高い物件を選ぶこと。狙うのは都心のハイグレード物件だけではありません。立石・蒲田・中野のように、再開発と交通の追い風があり、都心より取得しやすい準都心・下町も有力な選択肢です。セットライフエージェンシーは、独自ルートで市場に出回る前の優良物件情報を確保し、再開発エリアへのアクセスが良い立地に絞ってご提案します。
② 不動産保険運用®で”運用の仕組み”を持たせる
物件を「買って終わり」にせず、団信(がん保障など)と組み合わせて、私的年金+生命保険として機能させる設計にします。
③ こんな方におすすめです
– 物価上昇(インフレ)で、預金の価値が目減りするのが不安な方 – 公的年金に上乗せする「もうひとつの収入」を作りたい方 – 生命保険の代わりになる、資産が残る備えを探している方 – 年収600万〜900万円以上で、税負担や将来設計を見直したい会社員・公務員の方
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8. よくある質問(FAQ)
Q1. 再開発エリアの近くの物件を買えば、必ず値上がりしますか?
A. 一概には言えません。有名な再開発は計画発表時点で期待が価格に織り込まれていることが多く、竣工遅延や計画変更のリスクもあります。「再開発そのもの」より、その恩恵(就業需要・交通利便)が及ぶ好立地を、データで冷静に選ぶことが大切です。
Q2. インフレに備えるなら、株や投資信託ではだめですか?
A. 株式・投資信託にもインフレ耐性はありますが、都心の実物不動産は「家賃収入(私的年金)」と「団信(生命保険)」という機能を併せ持てる点が異なります。どちらが良い・悪いではなく、資産の役割を分散させる選択肢のひとつとお考えください。
Q3. 「不動産保険運用®」は、生命保険を解約してよいということですか?
A. いいえ。団信は生命保険に近い備えになり得ますが、保障範囲や条件は商品ごとに異なり、既存の生命保険の完全な代替を保証するものではありません。現在の保険とのバランスは、保険・税務の専門家にご確認ください。
Q4. 年収600万円台でも始められますか?
A. 融資条件は勤務先・勤続・属性などにより異なり、頭金を抑えて始められる場合もありますが、可否は審査によります。無理のない範囲かどうかを含め、まずは無料相談でシミュレーションをご確認いただくのが安全です。
9. まとめ
この記事のポイント
- 日本は人口減少でも、東京23区は転入超過が続き(2025年・全国最多)、再開発が就業・居住の需要を生んでいる。
- 2026〜2030年代に、高輪ゲートウェイ/東京ミッドタウン日本橋・Torch Tower/築地という規模の異なるメガ再開発が完成・始動する。
- 再開発は“点”でなく”面・沿線”で効く——就業人口・交通利便・希少な新築の3経路で、賃貸需要と資産価値を底上げする。
- インフレ局面では、現金は目減りし、都心の実物資産は価格・賃料・建築費の上昇を取り込みやすい(23区住宅地地価+9.0%、賃料13四半期連続最高などが裏づけ)。
- ただし再開発は万能ではない(織り込み済み・遅延・低利回り・金利)。値上がり益に賭けず、家賃収入と保険機能で守る発想が要。
- その答えが、都心の優良物件を団信と組み合わせる「不動産保険運用®」=私的年金の役割+生命保険に近い保障。ただし団信は生命保険の完全な代替ではなく(遺されるのは現金でなく不動産・保障は残債に連動して逓減・免責や金利上乗せあり)、年金役割も定額・無リスクではありません。効果と条件の両方を理解したうえで、ひとつの実物資産で不安を受け止める考え方です。
数値はいずれも予測・概算を含み、前提が変われば変動します。保険・税務の効果や可否は個々の状況で異なり、専門家の確認が前提です。再開発の恩恵を踏まえた物件選びは、ぜひセットライフエージェンシーにご相談ください。


